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帰宅後にアクセサリーを全部外す瞬間、急に孤独になる夜がある

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夜だけ指輪を外す癖がついた日、私は少しだけ大人になってしまった

夜景を眺める女性

六月に入ったばかりの夜は、なんだか空気が湿っています。

昼間は「夏っぽくなってきたな」と思うのに、夜になると急に静かで、コンビニの帰り道に少しだけ孤独が濃くなる感じがあります。

紫陽花が増え始める季節です。

駅前のお花屋さんに並んでいた薄紫の花を見ながら、「今年も半分終わるんだ」と思いました。

20代の頃は、“一年が終わること”に焦っていました。
でも30代になると、“変わらないまま一年が終わること”のほうが怖くなります。

最近の私は、帰宅すると最初に指輪を外します。

結婚指輪ではありません。

アクセサリーショップで自分に買った、シルバーの細いリングです。

でも不思議なことに、その指輪を外す瞬間だけ、私は急に「ひとり」を実感するのです。

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指輪を外した瞬間だけ、急に生活感が押し寄せる

最近SNSで、「帰宅後すぐアクセサリーを全部外したくなる」という投稿を見ました。

そのコメント欄に、

「わかる。外した瞬間に“戦闘終了”って感じする」
「女性でいる時間が終わる感じ」
「急に現実に戻る」

と大量に書かれていて、深夜2時にひとりでうなずいてしまいました。

あれって、なんなんでしょう。

朝、鏡の前でピアスをつけて、リングをはめて、バッグを持って出勤する時は、“ちゃんとした大人の女性”になった気がするのです。

でも帰宅して、コンビニのパスタを机に置いて、髪をひとつに結び直して、リングを外した瞬間。

急に部屋の静けさが本音を連れてきます。

「今日も誰とも深い話しなかったな」
「最近、自分の写真ぜんぜん撮ってないな」
「恋愛する体力、減ったかも」

みたいなことを、急に考え始めるのです。

しかも厄介なのは、30代の孤独って“慣れている”ことです。

20代の頃みたいに泣いたりしません。

むしろ、Uber Eatsを頼みながら普通にYouTubeを見ます。

普通に笑います。

普通に働きます。

でも、たまに夜中にだけ、「この生活、あと何年続くんだろう」と考えてしまうのです。

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「ちゃんとしてる人」ほど、夜に急に崩れる

私は昔から、周囲に「しっかりしてそう」と言われるタイプでした。

美容も好きですし、服もそれなりに気を使います。

返信も早いし、遅刻も少ないです。

でも、本当は家に帰るとかなり適当です。

洗濯物をソファに積みますし、メイク落とす前に寝落ちする日もあります。

なのに外では、“ちゃんとしてる人”でいようとしてしまうのです。

最近、ananの特集で「気疲れしやすい女性」の記事を読んだ時、「人に気を遣える人ほど、自宅で急激にオフになる」と書いてありました。

あれ、本当にそうだと思いました。

たぶん私たちは、“外で頑張る時間”が長すぎるのです。

だから夜、自宅でアクセサリーを外す瞬間に、全部の緊張がほどける。

リングを外すのは、ただの動作じゃなくて、“今日の自分を終わらせる儀式”なのかもしれません。

六月の湿気って、不思議です。

前髪は崩れるのに、感情だけは妙に敏感になります。

エアコンをつけるほどじゃない部屋で、スマホだけが明るくて。

みんな寝ている時間に、急に自分だけ取り残された気がする夜があります。

そんな夜に限って、SNSには結婚報告とか、赤ちゃんの動画とか、「旦那が神すぎる」みたいな投稿が流れてきます。

別に嫉妬じゃないのです。

でも、“自分の人生だけ静止画みたい”に感じる瞬間があります。

私は恋愛がしたいんじゃなくて、「ただいま」が欲しかった

この前、仕事帰りにスーパーで半額シールのお寿司を買いました。

ちょっとだけ贅沢しようと思って。

でも帰宅してから気づいたのです。

私、本当は“美味しいもの”が食べたかったんじゃない。

「これ美味しいね」って言う相手が欲しかったのです。

30代になると、“恋愛したい”の意味が変わります。

ドキドキしたいわけじゃなくなる。

毎日LINEしたいわけでもない。

ただ、疲れた日に「おかえり」と言われたいだけだったりします。

でも最近の私は、婚活アプリを開いても、条件を見る前に疲れて閉じます。

年収とか身長とか趣味とか。

そういう情報を見れば見るほど、“人間”じゃなくて“履歴書”を見ている気持ちになるからです。

だから最近、少し変わった癖ができました。

夜、指輪を外したあとに、またつけ直すのです。

誰にも見せないのに。

寝る前なのに。

最初は自分でも意味がわかりませんでした。

でもある日、気づいたのです。

私はたぶん、“誰かに愛されている女性”になりたかったんじゃなくて、“自分を雑に扱わない女性”でいたかったのです。

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夜中の2時、私は自分と結婚していた

これ、誰にも言ったことありません。

ある雨の日の深夜。

コンビニ帰りに濡れた傘を玄関に置いて、いつものように指輪を外した時。

急に泣いてしまったのです。

理由はわかりません。

たぶん疲れていたのだと思います。

でも、その時ふと思ったのです。

「私、自分のことをずっと“仮の人生”みたいに扱ってたな」って。

結婚するまで。
恋人ができるまで。
もっと痩せるまで。
もっと綺麗になるまで。

本番じゃないと思っていました。

だから家具も適当だったし、高い食器も買わなかった。

でも、その夜。

私はひとりで、楽天で少し高いグラスを買いました。

誰かが来る予定なんてないのに。

その瞬間、なんだか急に楽になったのです。

びっくりしたのですが、私。

“恋人が欲しかった”んじゃありませんでした。

本当に欲しかったのは、“自分を大切に扱う許可”だったのです。

だから最近、夜だけ指輪をつけています。

外に見せるためじゃなく、自分のために。

たぶん私は、あの深夜2時、自分自身と結婚したのだと思います。

そしてその事実を、朝の私だけがまだ知らないふりをしています。

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